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米国の経済、良心 No.3

column

コラム「人と経営」

米国の経済、良心 No.3

1.米国の中の日本

マンハッタンのSOHO地域から地下鉄で2駅北へ、オフブロードウェイの劇場が点在するエリアに日本人街(居酒屋街)がある。日本人には過激な言葉が書かれている看板が、何とも言えない雰囲気を醸し出す。

夕方ともなると、店先に客の列が出来る。日本人の若者が店員として働いているので、本当に日本にいる錯覚を起こすが、客は全て米国人である。日本語のメニューに日本のビール、日本の料理が運ばれる。

オフブロードウェイのパフォーマンスで有名な「ブルーマン」は、日本人がプロデュースする。「ストンプ」のアクター(俳優)に、今春、日本人が採用された。全てを飲み込む米国

2.メイド・イン・USA

「メイド・イン・ジャパン」は、廉価で良質な製品をイメージする外国人が多い。「メイド・イン・チャイナ」は品質は疑わしいが、安価であると誰もが認める。

「メイド・イン・USA」で何を思い浮かべるのか。想像して欲しい。
現在のパソコンの製品規格を作ったIBMは中国企業に部門を売却、今は、ソリューションビジネス、コンサルティングで飯を食う。

シアトルには、ボーイングとマイクロソフト、スターバックスコーヒー、アマゾンが本社を置く。どの会社も「メイド・イン・USA」と呼べる業界のリーダー企業だ。

3.世界を席巻する米国文化

スターバックスは、コーヒーを他国の契約農園から仕入れ、独自の製法で全世界の店にコーヒーを提供している。製品は正しく米国産であるが、それよりも、コーヒー文化を世界に向けて発信した功績が大きい。

ハンバーガーやコーラは米国の食文化を象徴する。マクドナルドやコカコーラは文化創造企業である。アップルはコンピュータを使ってミュージックライフを大きく変えた。

自国で発展した技術を仕組みや文化にまで昇華させる米国企業が多い。
ビジネスモデルや標準を創る。振り返って日本を見ると、アニメやゲーム位しか強烈な個性が無い。

これからの競争はモノづくりではなく、規格やルール、文化づくりに軸足が移る。今までのスタイルを守っていては衰退する。米国にそう言った新しい枠組みをつくる企業が誕生し続けていることは頼もしい。

(Written by 川下行三 08/07/03)
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