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令和5年はどこに No.3

column

コラム「人と経営」

令和5年はどこに No.3

1.令和5年、6年も経済は低速飛行

10月、世界経済見通しとしてベースライン予測(過去の需要に基づく将来予測)を下にIMFが発表。世界経済の回復ペースは依然遅く、インフレは少し落ち着くが、地域間の格差が広がっている。

世界経済成長率は2022年の3.5%から2023年に3.0%、2024年は2.9%へと鈍化。先進国は2022年の2.6%から2023年は1.5%、2024年は1.4%に。新興・途上国の成長率は2022年の4.1%から2023年と2024年ともに4.0%へ。

2023年 米国 2.1% ドイツ -0.5% 日本 2.0% 中国 5.0%
2024年 米国 1.5% ドイツ 0.9% 日本 1.0% 中国 4.2%
※世界経済見通し(WEO)2023年10月/世界経済成長率予測

2.日本経済は緩やかに回復

世界の経済成長率は2021年の6.0%から2022年は3.5%、本年は3.0%へと3年連続で前年割れとなる予測。中国の景気回復の遅れや、高インフレで各国が金融引き締めを続けていることなどが影響している。

日本政府は、9月26日の月例経済報告で「景気は緩やかに回復している」。企業収益は、四半期(4月ー6月)の経常利益が前年比11.6%増、前期比9.5%増(法人企業統計季報)と好調、特に非製造業の回復が著しい。

但し、先行きについては、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが国内景気のリスクになっており、物価上昇や金融市場の変動もリスク要因となるだろう。

3.非製造業が押し上げる

日経新聞が独自調査している「サービス業調査」。36業種の21年度売上高は20年度と比較可能な610社で13.3%増の12兆6264億円と。6期ぶりにマイナスとなった20年度から一転、29業種で増収。

令和5年3月の観光庁調べでは、3月の延べ宿泊者数(全体)は、5,068万人泊、2019年同月比-0.9%とコロナ前に迫っている。東京のビジネスホテルの客室稼働率は81%と急回復。

某ホテルチェーン経営者、「うちは90%の稼働率でコロナ前に戻り、客単価も上昇し利益を押し上げている」。2023年7-9月期の訪日外国人旅行消費額は1兆3,904億円(2019年同期比17.7%増)と増加が続く。

グローバル化した経済は、ある地域の問題が世界へ伝播する。10月7日のハマスの奇襲攻撃から起きたイスラエル・ハマス紛争が拡大すれば、今後の世界経済への影響が懸念される。

(Written by 川下行三 23/10/25)
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