コラム「人と経営」
夢は今の時代にもある No.1
1.夢があった時代
コミックや映画で話題になった「3丁目の夕日」は昭和33年を舞台にしている。古き良き時代、家族の温かさと心の豊かさを感じる。あれから50年、日本は大きく変化した。
みんな頑張れば豊かになれる。向かいの家がテレビを買った。車を買った。俺も東京タワーに上れる。一つの夢を共有出来た昭和20-30年代。ソニーもホンダも大きくなった。
平成になって、物の豊かさから心の豊かさへと言われながら、益々精神的に貧しい時代に突入している。世相を敏感に感じ取る若者達の行動に現れる。
2.夢を無くす時代
コミュニケーションはメールや携帯電話が中心、便利にはなったが人間関係が稀薄になっている。悩みを親や友達に相談出来ずに、自分の体を傷つける。または、その葛藤や怒りを他人を傷つけることで紛らわす。
多少のぶつかり合いがあって本当の人間関係は深まる。イヤな奴がいたら、遠ざがる。それでもやって行ける時代。仕事も好きな時だけやれればいい。正社員のように縛られたくないフリーターが闊歩する。
後期高齢者医療制度、賛否両論は有るが若者が夢を無くす一つであろう。
お年寄りになったら自分の事は自分でしましょう。一生懸命働いて積み立てた年金はもらえないでは、あまりにも寂しい。
3.夢に挑戦し続ける人々
この5月4日、37歳のクルム伊達公子が「カンガルーカップ国際オープン」ダブルス優勝を飾った。「若手の刺激になれれば…」のコメントだが、これは復活ではなく挑戦だと彼女は述べている。
彼女の夫、ミハイル・クルム(38歳)も昨年「フォーミュラ・ニッポン」にプロレーサーとして5年ぶりに参戦した。その姿に伊達が影響を受けた。
「目標を明確にしてチャレンジし続けることや、自分自身への限界へのチャレンジの大切さを」彼から学んだと。年齢やブランクは関係ないとのメッセージも心にに響く。