コラム「人と経営」
企業の生き残る道 No.2
1.グローバル展開が生き残り策
ウォルマートが大きく舵を切っている。一つはグローバル展開を加速させている。後一つは、米国内での新たなターゲットに焦点を合わせた戦略として、伸びている人口のヒスパニック対象の店舗拡大である。
マーケティングは市場環境の変化にどう対応するのか。部門ではなく、全社で行き先を定め走らないといけない。国内市場が行き場を失っているなら、海外市場で成長を目指す。
欧米の有力企業の戦略だ。
ドイツのディスカウントチェーンが伸びている。ドイツ国内ではなく、世界の市場で戦って勝利する。日本の流通大手、イオン、イトーヨーカードーなどに勢いがない。グローバル市場での成長スピードが遅い。
2.国内マーケットにも伸びしろはある
ウォルマートがヒスパニック系店舗を増やすには、メキシコ市場での成功体験が生きる。
彼らが好む品揃えをするには経験がいる。そのような地元ニーズを満たすのは通常、地域密着の小さな店が対応してきた。
そこをも浸食するウォルマート。例えば、日本国内の印刷市場では、大手が中小を食う。
小規模な印刷屋さんの顧客を大手印刷会社が営業をし、価格競争を仕掛ける。
勝負は見えている。
これは同質競争。商売の内容も形態も同じ土俵で取り組んでいる。本当の伸びしろは、こういうマーケットを狙っていても得られない。全く見向きもしなかった市場が存在する。
それが青い海だ。
3.ブルー・オーシャン戦略
競争自体を無意味なものにする未開拓の市場「ブルー・オーシャン(青い海)」を創造する・・
これこそが、熾烈な競争環境を生きる企業が繁栄しつづけるための唯一の方法であるとキムとモボルニュが説く。
日本の国内マーケットは、もう駄目なのか。まだまだ成長の余地はある。
レッド・オーシャン(血みどろの戦いが繰り広げられる既存の市場/同質市場)には目を向けず、ブルー・オーシャンに徹底しろと。
某中小企業の社長は言う。既存の顧客を狙うと価格競争に巻き込まれる。
我が社の潜在顧客でも無い、全く未知の将来顧客になる層を対象にビジネスを設計する。
やり方はある。次号で詳細を述べたい。