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感動を呼ぶドラマ No.1

column

コラム「人と経営」

感動を呼ぶドラマ No.1

1.冬期オリンピック

冬期オリンピックが終わった。様々なドラマが繰り広げられ、彼ら彼女らの一挙手一投足にわき上がる。画面の向こう側の感動が伝わる。ハイライトは女子フィギュアのフリーで演じた19才の2人であろう。

演技や試合終了後にインタビュアーが必ず聞く質問に「4年後のソチに出場されますか」。
エキシビジョン後、キム・ヨナは世界選手権の後に引退をほのめかす。
浅田真央は戸惑いながらも出場したいと。

4年後、彼女らは23才。まだまだ現役の年令だが、男子フィギュアの高橋も引退をほのめかした。様々な犠牲の上に取ったメダル。家族の壮絶なドラマが表の舞台とは別に存在する。

2.流した涙の意味

世間を賑わしている某航空会社、客室乗務員の彼女は、無くなる地方路線の最終便に乗務した。着陸前のアナウンスに声を詰まらせて涙ぐむ。居合わせた乗客も彼女に共感する。

彼女の客室乗務員としてのサービスは素晴らしい。きめ細やかな気配り、そつのない返事、爽やかな笑顔。落ちぶれた航空会社の社員とは思えない。現場の社員の士気はまだ落ちていない。

やり遂げたけれど、力が及ばない、足りない無念さ。一人の力では無力だ。しかし、その彼女の思いは確実に伝播している。それが感動を呼ぶ。応援したい気持ちが沸き上がる。
某航空会社の組織上層部の責任は重い。

3.感動は創れるのか

クリントン元米国大統領。彼は、会う人を虜にする。政策的に反対であっても二人で話しをすると引き込まれる。そんな魅力を持っている。小泉元首相。テレビを通じてのメッセージであるが、国民は彼を支持した。

二人の共通項は何なのか。人間的な要素が他の人々と違う。戦略的な臭いや意図的なものは感じない。理論立てていないが、共鳴する言葉を駆使する。一言「感動した」。
多くの国民は共に感じた。

一瞬の顔は、意図的には作れない。浅田真央は銀になった時、複雑な表情を浮かべた。
インタビューで言葉が詰まる。悔しさが滲む。キム・ヨナが授賞式に流した涙。
喜びと安堵感の空気がその場を覆う。

一路に追求した演技や作品は感動を呼ぶが、生身の人間はそれを超える。

(Written by 川下行三 10/03/04)
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