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育てるから育つを考える

column

コラム「人と経営」

育てるから育つを考える

1.与える教育で何が育つのか

某コンサルンタトが熱心に語る。新入社員等の若手を対象にした研修で「人間力」を鍛えるのだと言う。今はゆとり教育を受けた世代が入社する。スキルや技術の研修をいきなり彼らに行っては駄目。

一般的なマナーや常識が備わっていない。だから先ず人間力などのマナーを植え付ける、そして知識研修を行う、その順序が重要だ。離職者が多く悩んだ末に開発したのが、このプログラムと彼は自慢する。

声が大きい、挨拶をする、掃除が出来る。確かにこれは会社員のスタートかも知れない。
そして、業務知識を身に付けてやっと会社人になる。
しかし、それでは自律的な社員は育たない。先行きの見えない航海の乗組員になる資格は無い。

2.働きがいのない職場

お隣の韓国は元気が良い。アジアの通貨危機が韓国に及んだ時、IMFの援助を受けた。
その時に財閥が解体され、当時の権力者達が解任された。若返りが行われ、これを契機に韓国企業が復活を遂げた。

近代中国の歴史で、大きな汚点は文化大革命であろう。多くの知識人やリーダーが逮捕された。しかし、マイナス面だけではなく良い面もある。
世代交代が有り、その後、若い人材が活躍するきっかけを作った。

ベトナムや戦後の日本には、もっと大きな変化があった。戦争により、多くの人々が亡くなった。
その廃墟から立ち上がり、当時の若者達により復興が成された。

3.自然界に学べ

自然界に生きる動物は、親は餌を捕ることを教える。大人になれば、親から離れ自身で餌を捕る。本当は、生きる術などは遺伝子に組み込まれている。本能が自立を促す。

場が有れば、人間の本能が刺激され道を開く。与え過ぎず、教え過ぎない。
「教えると人間はバカになる」。マナーが無く、知識も無く、現場に放り出されて、始めて人はモノを考える。

成功を捨て去らないと、更なる飛躍は無い。戦後、80年頑張り過ぎた。
もう下降線を辿るしか無いと、エコノミストは進言する。危険のないところにチャンスは転がっていない。一歩踏み出す努力をして欲しい。

(Written by 川下行三 10/05/31)
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