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ライフデザインを考える No.2

column

コラム「人と経営」

ライフデザインを考える No.2

1.社員のライフデザイン

30数年前、大企業とその労働組合が一緒になって、50代の社員を対象にライフプラン研修、または人生設計プログラムと呼ばれた研修が始まった。特に有名なのはM電機の労働組合が開発したゴールドプラン。

別名、退職準備プログラム。50代になると定年退職に向けて様々な準備をする必要がある。
仕事一筋で定年まで突っ走って、退職したら家族はバラバラ、年金は直ぐには貰えず、毎日が日曜日。60代は真っ暗。

そんな事にならないように、家族関係、老後資金、余暇時間(趣味)、健康の各分野について計画を立て対象者に準備をさせる。定年離婚は、最悪のシナリオ。研修では妻に手紙を書き、妻にも手紙を書いてもらう。

2.人材のミスマッチ

電機業界大手、S社、P社のリストラが始まっている。40代社員が希望退職の面談を受けている。40代、50代技能職の転職は大変厳しい。まして、組み立てラインなどは代用がきく。

電気、機械などの開発や設計などの技術者は求人がある。中堅・中小企業や、台湾、韓国企業はそんな人材を求めている。しかし、S社もP社もそのような人材が希望退職に手を上げると引き留めにかかる。

即ち、人材のミスマッチが起こっている。電機は、発電所やエンジンなどの重電は生き残れるだろうが、家電は軒並みリストラの嵐が続く。
重たくて運びにくいものは海外へシフトしにくい。

3.企業のライフデザイン

町の中小企業はもっと切実だ。来年の仕事が予測出来ない。益々、製造業は海外移転を進める。国内に残れる製造業は重厚長大。もしくは、アップルのような工場を持たない開発・設計で稼げる企業。

台湾のA社が製造したグーグルブランドのタブレットが今秋発売された。
マイクロソフトもグーグルに負けじとタブレットを日本で年初に発売する。ソフトウェアの巨人2社がメーカーへと舵を切った。

日本の製造業、非製造業の利益率は欧米企業に比べると低い。サプライチェーンで一番付加価値の高いところに経営資源を集中するべきだ。開発・設計なのか、ソフトウェアやメンテナンスなどのサービスなのか。

台湾のEMS(電子部品の受託)企業は、組み立てに特化し、量を捌き利益を上げる。ビジネスモデルや自社の強みを再認識して欲しい。

(Written by 川下行三 12/12/27)
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