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グローバル競争 No.1

column

コラム「人と経営」

グローバル競争 No.1

1.グローバル経済の本質

アベノミクスが日本経済に与えた影響を検証するには、まだ早い。3本目の矢、成長戦略が発表されたばかりで現状では結果が見えない。日本の経済成長が世界経済の牽引役にと期待されている。

アジア経済の先頭を走っていた中国の失速が、様々なメディアで報じられている。実態はもっと深刻であろう。その影響は日本や米国にも波及する。米国経済は持ち直しつつあるが先が見えない。

グローバル経済はマクロ経済の領域であるが、個々の国を見るとミクロな問題を抱え、それが世界に伝播する。欧州の小さな国でもEUに加盟していると、その小国の繁栄と衰退はEU、そして世界を揺り動かす。

2.ブレーキをかけているアップル

iPhone5のグローバルなセールスが昨年末から落ち込んでいる。いわゆるアップルショック。
端末の多くの部品を日本の著名企業が製造している。
部品を供給するメーカー、その部品加工機械をつくる工作機械メーカー。

30%から50%の減産を余儀なくされている。iPhoneも3世代を経て完成の度合いが高まった上に、人口が増加している新興国では価格が高くて売れない。今年中に発売されるiPhone5Sは売価を抑えた廉価版になる。

日本国内でのセールスでは、2012年度4,181万台の携帯電話の出荷台数の内、スマートフォン2,972万台と23%の増加(メーカー別では、アップルが35.9% 1,066万台とダントツのシェア1位)をしている。

3.激烈なグローバル競争

ボーイング787の炎上。画期的な新型機がスタートから転けた。環境に優しい最新鋭機は、機体や電池などの日本の軽量化の技術が貢献している。今後の受注に影響が出てくる可能性は否定出来ない。

エアバスが各国の航空会社に攻勢をかけている。旅客機メーカー最大手のボーイングでも気を抜けない。グローバルな競争は、数年でトップ企業が入れ替わる。その破片が日本の部品メーカーを襲う。

オランダのフィリップスが日本の弱電メーカーの不振を尻目に復活を果たした。2012年度、景気後退の欧州を拠点に黒字を確保。同社は、一般消費財の家電を縮小し、医療分野に舵を切り事業の再構築を成し遂げた。

合い言葉は絶対的な企業はない。一社依存体質は転落も一緒。

(Written by 川下行三 13/07/18)
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