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2017年混乱の年になるのか No.1

column

コラム「人と経営」

2017年混乱の年になるのか No.1

1.2016年大きく外れた予測

経済や政治の専門家が2016年予測したシナリオは大きく外れた。特に、英国のEU離脱とトランプ米国大統領の誕生は想定外であった。
大統領選挙後に低迷すると思われた株式市場も反対に活況だ。

一番外しまくったのは先進諸国の大手マスコミだろう。両国に共通して言えるのは、都会に暮らす人々でなはく地方で生計を立てている人たちとの温度差は激しく、その声をマスコミは捉えきれなかった。

SNSが普及し、一国の大統領や大統領候補がそうしたメディアでつぶやくだけで軍事クーデターでさえ潰すことが出来る。しかし、大きな影響力を持つSNSには偽情報が氾濫している事を肝に銘じたい。

2.2017年はどんな年になるのか

予想がつかない中で、米国が鍵を握っているのは事実だ。しかし、欧州にも経済を失速させる火種がある。EUの優良国ドイツの経済が悪化してきた。ドイツと経済の連携を保つ国々の経済環境も悪くなるだろう。

今年、ドイツやフランスのトップが変わる。移民・難民の受け入れ拒否をし右傾化する可能性が高い。民主化に失敗しているアフリカ各国。
アジアも中国の失速が有れば大きな打撃を受けるだろう。

良い方向にはない1年だろうが、年末年初と異常な株高に株式市場は沸いている。経済の先行指標に現れるのが株価とすれば先行きを楽観視すれば良いのかも知れない。

3.日本の景気はどうだろう

輸出産業には円安はプラスの要因として働く。日本のGDPの6割は国内消費で有れば小売り市場の動向を注目せざるを得ない。

百貨店各社の2016年は芳しく無い数字であった。最大手のM社トップの年頭所感も厳しい言葉が並ぶ。不透明な時代に若者の消費は広告などでは踊らない。価値ある商品の提供でないと振り向かない。

食品の比重が高いスーパーやコンビニエンスストアは比較的好調だが、衣料品はネット販売を除けば低空飛行を続けている。大手でさえ大幅な賃上げが出来ない状況で、消費は横ばいかマイナスに推移するだろう。

安倍政権の3本目の矢が不発に終わってるにも関わらず、バラマキを続ける政府への期待は止めた方がいい。

(Written by 川下行三 17/01/06)
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