コラム「人と経営」
消費の変化で生活が変わる No.2
1.半分、青い
NHKの朝ドラ「半分、青い」が視聴率20%台をキープ、好調なすべり出しをしている。著名なシナリオライターの北川悦吏子さんを起用、オリジナルな作品で描いている。
大阪万博の翌年、1971(昭和46)年からスタート、現代までを七転び八起で主人公が駆け抜ける半世紀の物語。
第9週、主人公鈴愛(すずめ)の師匠、漫画家の秋風が「恋をしろ。リアルを拾うんだ、想像は負ける。心を動かせるところから逃げない」と告げる。現実は、小説や想像物を超える。
2.障害者にある特別な能力
日経MJが6月6日に発表した「2018年上期ヒット商品番付」。横綱は、大谷翔平と平昌五輪。ライブ感あふれる消費。関脇他に、対戦ゲームをスタジアムで観戦する「eスポーツ」、スマホで自動採寸する「ゾゾスーツ」や生中継の動画で売る「ライブコマース」など。
単一の商品が番付に入っていた時代は遠い昔。ネットを通して感じるリアルな出来事。モノよりコトの消費が加速している。
Oさんは、小学生の頃。遠足に行って感動した情景を両親に伝えたいが、両親は聞こえない。身振り、手振りでも伝わらない。そして、その現場まで車を飛ばし、家族で行き、その景色に涙を流した。
3.リアルな出来事が消費を刺激する
この4月からは有期契約社員の無期契約社員への転換が行われる。2013年4月に成立した改正労働契約法での無期転換ルール。5年を越えて反復更新されている有期契約社員は、申し出をすれば無期契約に変更出来る。
日本の労働法規、特に労働基準法は労働者の権利を守ることに重点を置いている。経営環境が大きく変化しても、労働者を解雇することは出来ない。技術革新の進化は、仕事そのものも奪う。
欧米では日本より解雇がしやすい。その代わり、新しい技術や知識を身に付ける為の職業訓練を充実し、労働移動を促進。時代に合わない旧い体質の企業や職業は市場から退出し、新しい産業が雇用を創出する。
そういう変化を起こさない限り、日本の未来は暗い。