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ソーシャルディスタンスが働き方を変える

column

コラム「人と経営」

ソーシャルディスタンスが働き方を変える

1.ソーシャルディスタンス

社会的距離をとる。これが一番ウイルス対策には効果がある。日本人の働き方は、なるべくネゴシエーションをして調整をはかる。会議は形式的なもので、その前に結論が出ている。

「メイドインジャパン」は世界的なブランドとして日本製品の品質の良さを象徴している。それは、生産現場や開発現場での「すりあわせ」が垣根を越えて情報共有や問題解決をはかることで高品質を保ってきた。

欧米人の仕事の進め方は、会議で議論をして結論を出す。会議前のネゴは余りしない。オフになると密着をするが仕事では距離をとる。コロナ前からテレワークを普通にこなす。

2.テレビ会議

テレワークを進めるには、情報端末機器(PCやスマホ)から通信環境等が整備されていなければならないが、未整備な企業も多い。

某グローバル企業の日本法人、名だたるIT企業の社員が語る。「もう2ヶ月テレワーク中。会議や顧客との交渉もテレビ会議で行う。」1日数時間の会議を音声だけのテレビ会議で行うと大変なストレスだと。

顔がパソコン画面に映っても、表情が明確に伝わらないので微妙なズレが生じる。数多くのテレビ会議システムが有り、ここにも米国のIT企業が市場を占有している。

3.オフィス環境も変わる

コロナ後も日常化するテレワーク。個室が有り家族と距離をとれればいいが、そんな環境のあるマイホームは少ない。携帯電話も24時間繋がる。これでは生産性も上がらず、ストレスがたまる。

オフィスでも社会的距離をとるのにディスクに段ボール製の仕切りを急遽付けた大阪の中小企業。これから、このパーティションの設置や仕切りが復活する。

英国の研究では、オープンなレイアウト(日本で言う大部屋)のオフィスの方が仕切りを入れたオフィス環境より生産性が落ちる。開放されたオフィスではメールが増え対面のコミュニケーションが減る。

ある程度のプライベートが保たれ、境界がはっきりしていることがオフィスにも求められている。

(Written by 川下行三 20/05/14)
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